江戸時代から伝わる幻想的な伝承が、現代の東京で息づいています。大晦日の夜、狐たちが装束を整え、神社へ参拝する姿を描いた浮世絵。その光景が、「王子 狐の行列」として毎年再現されているのです。歴史と現代が交差する、この魅惑的な行事の魅力に迫ります。
目次
王子 狐の行列の起源と歴史
江戸時代の伝承
王子には古くから、大晦日に狐たちが集まるという伝承がありました。各地から集まった狐が、大きな木の下で装束を整え、王子稲荷神社に詣でたとされています。この幻想的な光景は、歌川広重の浮世絵「王子装束ゑの木大晦日の狐火」に描かれ、後世に伝えられました。
王子でお仕事のついでに装束稲荷へお参りしました。狐の面がとてもミステリアス。昔この近辺の木の下で狐たちが装束を着替え、王子稲荷神社へ行列して参拝したと言うのが由来だとか。
大晦日にはこの「狐の行列」を再現したイベントがあるそうです。興味ある人はちょっと見学してみては如何？ pic.twitter.com/0wP0Rg3hf2
— 昔の芸術をつぶやくよ (@LfXAMDg4PE50i9e) December 27, 2023
現代の「狐の行列」の誕生
1993年（平成5年）の大晦日、この伝承と浮世絵にインスピレーションを受けた地元の有志が、王子稲荷神社への初詣を行いました。これが「王子 狐の行列」の始まりとなり、以来、古い文化を新しい街づくりに生かす取り組みとして、大切に守り育てられてきました。
王子 狐の行列の現代的意義
地域文化の継承と発展
「王子 狐の行列」は、単なる伝統の再現にとどまらず、地域の文化振興や街づくりに大きな役割を果たしています。平成11年度には地域づくり団体自治大臣表彰を受賞するなど、その活動は高く評価されています。
■お狐こんこん二年参り♪2023.12.31～2024.01.01
大晦日～お正月は狐面で初行列参加♪
イベント参加ってほぼ未経験なのでどっきどき☺️ #王子稲荷#狐の行列#狐面#大晦日#大嶋紬#道中着コーデ#着物コーディネート備忘録#着物初心者#着物好きな人と繋がりたい#着物好きさんと繋がりたい pic.twitter.com/dldpT9XdDx— 鈴👘🔰＠着物話友募集中 (@suzumin0) January 17, 2024
江戸の風情を現代に伝える
毎年大晦日に行われるこの行事では、約300人の参加者が日本の伝統的な衣装を着て、狐のお面をつけ、「狐火」を表す黄色い提灯を持って歩きます。この幻想的な光景は、江戸時代の風情を現代に蘇らせ、多くの人々を魅了しています。
王子 狐の行列の体験
行列の様子
参加者たちは装束稲荷神社から王子稲荷神社まで行列を作って歩きます。この道中は、まさに歌川広重の浮世絵が現実となったかのような幻想的な光景が広がります。
狐の皆様✨王子狐の行列お疲れ様でござりまする😂✨すごく非日常の雰囲気で素晴らしい行列でしたでござりまする😆✨⤴️来年も楽しみにしておりますでござりまする✨🙆一眼レフデビュー戦でブレ×2でまだまだのお写真ですがまとまり次第お送りいたしますでござりまする😂✨ pic.twitter.com/V9ROO69J51
— すざり～紫 (@suzari_purple) January 1, 2024
多分今もやってると思うのだけど年末地元の方で装束稲荷から王子稲荷まで狐の行列やるんだよね。
年末になるとこの提灯飾りが出てたなぁ。 pic.twitter.com/Odnd6syZpc— 青磁 (@sage_celeste) December 10, 2024
地域との関わり
「王子 狐の行列」は地域に深く根ざした行事です。装束稲荷神社では大晦日限定の御朱印が授与され、周辺の商店では狐面が販売されるなど、地域全体でこの行事を盛り上げています。この行列は、参加者だけでなく、見物客や地域住民にとっても、年末の風物詩として親しまれています。
王子 狐の行列の詳細
最寄駅 : 王子駅
会場 : 装束稲荷神社
日程 : 2024/12/31(火)
公式サイト : https://kitsune.tokyo-oji.jp/
※掲載内容は変更されている場合があります。最新の情報は、会場や主催者の公式サイト等でご確認ください。
