赤穂浪士の物語が蘇る2日間「吉良祭・元禄市」

吉良祭・元禄市

江戸時代の歴史が息づく両国で、毎年12月に開催される「吉良祭・元禄市(きらさい・げんろくいち)」。赤穂浪士の討ち入りの舞台となった吉良邸跡地を中心に、歴史と文化が融合した2日間のイベントが繰り広げられます。露店が立ち並ぶ賑やかな市と、静かな追悼の祭りが共存する、冬の東京ならではの風物詩をご紹介します。

吉良祭・元禄市の歴史と意義

元禄市の起源

元禄市(げんろくいち)は、赤穂浪士の討ち入りの舞台となった吉良邸跡地を中心に、毎年12月第二週の土日に開催されています。この市は、地域の歴史を伝えるとともに、商業的な賑わいを創出する重要な役割を果たしています。

吉良祭の誕生

吉良祭(きらさい)は、元禄市とは異なる趣旨で始まりました。昭和48年(1973年)から、討ち入りの際に主君を守って命を落とした20名の吉良上野介の家臣たちを供養する祭りとして開催されるようになりました。この祭りは、歴史の両面を見つめ直す機会を提供しています。
また、毎年12月14日の討ち入りの日は吉良邸跡地で、赤穂浪士47士と吉良家臣20士の供養として「義士祭」が開催されています。



吉良祭・元禄市の魅力と見どころ

多彩な露店と地域の味

元禄市では、80店舗を超える露店が立ち並びます。衣料品、日用雑貨、食品をはじめ、観光コーナーやちゃんこ屋台、地元野菜の直売など、多様な商品やサービスが提供されています。特に、相撲の町両国ならではのちゃんこ料理は、来場者に人気です。

歴史を感じる供養の場

吉良祭では、吉良上野介の家臣たちを偲ぶ場が設けられています。家臣の石碑の前には焼香用の線香が用意され、訪れる人々は静かに歴史に思いを馳せることができます。この場所で、赤穂浪士と吉良家臣、双方の犠牲を悼む機会が提供されています。



吉良祭・元禄市を楽しむポイント

年末の風物詩を体験

イベントでは、甘酒の接待や振舞酒による歳末助け合い募金など、年末ならではの催しが行われています。これらの活動を通じて、地域のコミュニティの絆を感じることができます。冬の寒さの中で、温かい甘酒を楽しみながら、年の瀬の雰囲気を味わえるのも魅力の一つです。

歴史学習の機会

吉良祭・元禄市は、赤穂事件について学ぶ絶好の機会です。イベント会場では、赤穂浪士や吉良上野介に関する展示や解説が行われることもあります。歴史好きの方はもちろん、子供たちの教育の場としても活用できるでしょう。実際の史跡を訪れることで、教科書では得られない生きた歴史を体感できます。

「吉良祭・元禄市」のアクセスと開催時間


吉良祭・元禄市
【開催日】12月7日(土)・8日(日)
【開催時間】9:00-17:00
【開催場所】両国三丁目吉良邸跡(本所松坂町公園)周辺
【交通アクセス】
 ・JR総武線「両国」駅 徒歩5分
 ・都営地下鉄大江戸線「両国駅」 徒歩10分
【公式サイト】https://www.1214.tokyo/

※掲載内容は変更されている場合があります。最新の情報は、会場や主催者の公式サイト等でご確認ください。