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神田○○町の誕生:千代田区の歴史を紐解く
千代田区の誕生と町名変更
千代田区は、昭和22年(1947年)に「神田区」と「麹町区」が合併して誕生しました。この合併の際、神田区内の町名に大きな変更が加えられました。もとからあった東神田、西神田を除き、神田区内のほぼすべての町名に「神田」が冠として付けられたのです。
町名変更の理由
この町名変更には、いくつかの理由が考えられています。一つは、合併前の神田区と麹町区の両方に「平河町」という同じ名前の町があったため、区別する必要があったという説です。しかし、より有力なのは、神田区の名前が消滅することを惜しんだ住民の声に行政が応えたという説です。神田○○町の現在:町名の多様性
「神田」を冠とする町名
現在、千代田区には「神田」を冠とする町名が多数存在します。例えば、神田相生町、神田淡路町、神田和泉町、神田岩本町、神田小川町など、実に26もの町が「神田」を冠しています。これらの町名は、神田の歴史と伝統を今に伝える重要な文化遺産となっています。まつや🥢神田須田町
— 真子 (@369edo3) December 28, 2024
戦後の日本を代表する時代小説・歴史小説作家『鬼平犯科帳』池波正太郎さんがお気に入りの店は何店かあるが、中でも通ったのが「神田まつや」
池波は大層気に入っていたようで「むかしの味」や「散歩のとき何か食べたくなって」などの著書で必ずまつやを紹介している
👇おかめそば pic.twitter.com/NqwSBrA87u
町名の読み方の特徴
興味深いのは、これらの町名の読み方です。明治33年から大正5年にかけて発行された「東京市公報」によって告示された読み方が、現在も使われています。例えば、「神田司町(かんだつかさまち)」「神田小川町(かんだおがわまち)」の二つは「まち」と読み、その他は「ちょう」と読むと定められています。この細かな区別も、神田の町名の魅力の一つと言えるでしょう。神田の町名をめぐる現在の動き
「神田」が消えた町名
一方で、住居表示の変更により「神田」が取れてしまった町名も存在します。岩本町、鍛冶町、猿楽町、一ツ橋、三崎町などがその例です。これらの町では、「神田」という名前が消えたことを惜しむ声も少なくありません。