私たちの食卓でおなじみの「小松菜」。
あくが少ないので、お浸しや煮浸し、炒め物、煮魚のつけ合わせなど多岐に使える重宝な野菜です。
特にお正月のお雑煮には欠かせないですね。元々は冬の野菜で「冬菜」とも呼ばれていたそうです。
ところで、「小松菜」の名前は、江戸川区の小松川が発祥なのをご存知でしょうか?
享保4年(1719年)、将軍徳川吉宗が、鷹狩の途中、香取神社に立ち寄られました。
(現在の中央4丁目5番23号 旧西小松川村にあたります)
そのときの神主「亀井和泉」は、不意の来訪でもあり、これといって差しあげらるものも無かったので、餅の澄まし汁に青菜を少々彩りにあしらって差し出したのですが、吉宗公はこれをたいそう喜ばれて、「この汁の菜をなんと申すか」と訪ねられたといいます。
返答に困った亀井和泉に吉宗公は「それではここは小松川だから小松菜と呼べ」と言った事が命名の由来と伝えられています。
元々「小松菜」はヨーロッパ・地中海沿岸が原産とされており、中国を経て日本にやってきました。
江戸川区にやってきたのは鎌倉時代と言われています。
冬の野菜「冬菜」は品種改良が行なわれ、「小松菜」として年中口にすることが出来るようになりました。
良質な小松菜が収穫できるとして葛飾区、足立区と共に江戸川区では学校給食の献立に取り入れるなどの取り組みから、子供たちにも人気のメニューにもなっているとか。
現在小松菜は全国で栽培されていますが、生産量では東京都がトップ。
勿論都内の市町村別でも江戸川区が一位にランキングされています。
「江戸川区の名産」といえば小松菜。
名づけゆかりの地として、面目躍如というところでしょうか。