「八雲」という地名は、ここにある氷川神社の祭神、素戔鳴尊(スサノオノミコト)が詠まれた和歌「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を」という言葉にちなんでつけられたものだそうです。
この氷川神社は、旧衾村(現在の柿の木坂・東が丘・八雲・平町・中根・緑が丘・自由が丘・大岡山)の鎮守で、古くから「癪(しゃく)封じの神」として広く知られ、関東一円の信仰を集めていました。
神社の境内には参拝客のための宿泊所が設けられていたほどです。
「癪(しゃく)」とは、よく時代劇にも出てきますが、お腹や胸の「痛み」のこと。
「癪にさわる」などとも言うように、イライラするとか、嫌な気分のことも指しますね。
そんなことから、最近では、体と心の痛みを取り去ってくれる癒しのパワースポットとしても、密かな人気があるそうです。
毎年9月の例大祭には、スサノオノミコトが「八岐大蛇(やまたのおろち)」を退治して、「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」を手にする『剣の舞』が奉納されます。
200年余りの歴史を持つこの舞は古式豊かで勇壮なものです。
是非一度、ご覧になって下さい。
八雲氷川神社(やくもひかわじんじゃ)
【住所】
目黒区八雲2丁目4-16
【アクセス】
東急東横線「都立大学」駅から徒歩10分